【初心者向け】株式投資と投資信託どちらが儲かる?メリット&デメリットとあわせて徹底解説

  • 株式投資と投資信託のうち初心者でも儲かるのはどっち?
  • どちらもおなじようなものじゃないの?ちがいがよくわからない……
  • メリットやデメリットはあるの?注意したほうがいいことは?

国のえらい人が「投資をしてください!」と言ってる姿をSNSでみたので、自分で調べてみたものの

株式投資や投資信託は金融商品で、投資信託はファンドマネージャーが~

といった説明ばかりで、ピンとこないのではないでしょうか?

理解しないまま、大切なお金で投資をするなら、利益が出やすい方法を選びたいはずです。

この記事では、2020年に投資信託をはじめて1ヵ月で1万円の利益を得た筆者が、 

  • 儲かりやすい初心者向けの投資方法
  • 株式投資と投資信託のちがい
  • それぞれのメリットデメリット

を身近なものを例にして、わかりやすくお伝えします。

大切なお金を失わないためにも、基本的な知識を身につけるために、最後までしっかり目を通してください!

目次

【結論】株式投資と投資信託:初心者は投資信託の積立投資から

投資初心者の場合、投資信託による積立投資であれば、利益が出る(儲かる)確率は高いといえるでしょう。

積立投資とは?

投資信託などの金融商品を、毎月一定額購入していく投資方法。ドルコスト平均法とも呼ばれる。

特徴3つ

  1. 長期間の投資により複利の力が働く
  2. リスクを分散できる
  3. すくない資金からはじめられる

長期間の積立投資で大きな利益に

積立投資により利息に利息が上乗せされる(複利がはたらく)

10年間、年利5%で毎月1万円ずつ積み立てた場合

運用益(利益):352,823円

参考:楽天証券積立かんたんシミュレーション

年利とは?

1年間の利息がつく割合。1万円を年利1%で運用すれば、年間100円の利息となります。

株式投資と投資信託の全体像

株式投資投資信託
リターン(利益)
リスク(損失)
個別で購入できるできない
管理方法自分で管理プロに任せる
株主優待ありなし
手数料取引ごとに発生管理費など3種類

株式投資は投資信託にくらべると、リターン(利益)が大きくなる可能性もある反面お金を失うリスク(損失)の可能性も大きくなります。また、自分で管理する必要があり、慣れていなければ取引のタイミングを逃した結果、損失が大きくなりかねません。

以上を踏まえると、投資初心者は以下のような流れがよいでしょう。

投資信託からスタート
すこしずつ積み立てていく
経済状況と日々の値動きの分析に慣れる
自信がついたら株式投資にチャレンジ(やらなくてもOK)

つぎの項目からは、それぞれの特徴やメリット&デメリットをみていきます。

購入時のイメージ

好きなアイドルがいたら、グッズを買って応援したくなりますよね?

株式投資もおなじで、企業を応援するために、投資をする人=株主が各企業の株を購入します。

イメージ

株式投資は
特定のアイドルのグッズを購入(応援)

投資信託は
複数のアイドルのグッズを購入(応援)

株に置き換えると……

株式投資は
特定の企業の株を個別で購入

投資信託は
複数の企業の株を購入

投資信託のような投資方法を”分散投資”といいます。

複数の株が入った”福袋”ともいえますね。

投資信託で複数の企業の株を購入したときの例

とある企業の業績が悪化し倒産して株の価値がゼロになっても、ほかの企業がしっかり利益を出していればトータルでプラスになります。すくなくとも、大きな損失になる可能性はひくいといえるでしょう。

なお、投資信託で購入できるものは、株だけでなく不動産(J-REIT)や債券も購入できます。

まとめて購入するため、個別で株や不動産だけを個別で購入できないので注意しましょう。

管理方法

株式投資
自分で管理する必要がある

投資信託
プロが管理してくれる

株式投資は自分で管理

株式投資は、株を購入後、自分で管理することになります。

そのため、購入した株をただ持ち続けているだけでなく、価格が値上がり or 値下がりしたときに、自分で判断して売買をしなくてはいけません。

イメージ

500円で購入した株が300円値上がり

値上がりした時に売れなかった→300円の損

500円で購入した株が100円に値下がり

値下がりに気づけず放置していた→400円の損

企業分析もふくめ、つねに状況を把握しておかなくてはいけません。

投資信託は『プロ』が管理

株式投資とはちがい、みなさんが投資したお金を元に、株などの金融商品をプロが管理してくれます。

この項目でいう”プロ”とは、大きなリターンをねらう専業トレーダーではなく、安定的なリターンを生み出す運用をしてくれる信託銀行や証券会社など、販売会社の人達を指します。

個別で株などを購入できない反面、時間や知識がなくても、資産運用できるのが特徴です。

いつでもよい状態をキープできるように、プロが手入れをしてくれます。

イメージ

儲けが出る仕組み

利益が出る仕組み2つ

  1. インカムゲイン
  2. キャピタルゲイン

①インカムゲイン:配当金や株主優待

株を持っているだけで、企業からの配当金がもらえたり、株主優待として商品、サービスが利用できたりするケースがあります。

カップ麺でおなじみの日清食品ホールディングスであれば、グループ会社製品詰め合わせがもらえます。

100株以上300株未満保有の株主さま

3,000円相当の当社グループ会社の製品詰合わせ (ひよこちゃんオリジナルグッズを含む) を贈呈。もしくは、国連WFPへの3,000円の寄付をお選びいただけます。

引用:日清GROUP:株主さまご優待

持っている株数により、内容が変わります。

なお、株主優待が受けられる条件としては、各企業ともに100株以上持っていることが条件になっているケースが多い印象です。

✔注意点:投資信託には株主優待がない

投資信託には株主優待がありません。理由は、プロの人たちが株主優待を換金して運用しているためです。

②キャピタルゲイン:安く買って高く売る

購入時より価値の上がった株を売ったときの差額が利益になります。

キャピタルゲイン(売却益)のイメージ

1株あたり1,000円、10株購入した場合

10株当たりの評価額:10,000円
(1,000円×10株=10,000円)

1年後、1株あたり2,000円(2倍)になった場合

10株当たりの評価額:20,000円
(2,000円×10株=20,000円)

アイドルグッズに例えるなら、以下のようになります。

アイドルグッズを10,000円ぶん購入

フリマアプリにて20,000円で販売
=10,000円の利益

【筆者の事例】投資信託をはじめて10日で1万円以上の利益

30万円分の投資信託を購入直後に評価額が上がったため、わずか10日で1万円以上も資産が増えました。

8月25日(初日)

8月25日(初日)

10日後の結果

10日後の結果

30万円分の投資信託の評価額が”31万3835円”になりました。

手数料

株式投資
取引ごとに手数料が発生

投資信託
投資信託の手数料は3種類

株式投資の手数料:取引ごとに発生

株を売買する際、取引が成立するごとに手数料が発生します。なお、販売会社や取引方法によって手数料は異なります。

5万円まで10万円まで20万円まで
楽天証券55円99円115円
SBI証券55円99円115円
GMOクリック証券50円90円100円
※いずれも税込み:2023年3月時点

手数料の参考

頻繁に売買しない場合は気になりませんが、定期的に取引をしたい方は注意しましょう。

投資信託の手数料は3種類

  1. 購入手数料
  2. 信託報酬料
  3. 信託財産留保額

参考:楽天証券

1.購入手数料

投資信託の購入時に、販売会社に支払う手数料です。

手数料が発生しない投資信託(ノーロード)もあります。

2.信託報酬料

1年間の運用・管理費として支払う手数料です。一般的な信託報酬は年0.5~2%(+消費税)といわれています。

信託報酬が0.5%の投資信託を10,000円分持っている場合

1年間の信託報酬:55円

(10,000円×0.5%=50円+消費税)

※別途払うのではなく、持っている資産から差し引かれます。

3.信託財産留保額

投資信託の解約時(売却時)に支払う手数料です。

解約時には、持っていた株や債権をいちどお金に換える必要があります。手続きはプロ(販売会社)が行ってくれますが、その際に必要な費用を手数料として支払います。

株式投資と投資信託:それぞれのメリットとデメリット

株式投資のメリット3つ
  1. リターン(利益)が大きくなる可能性あり
  2. 株主優待がある
  3. 応援したい企業の株だけを自由に購入できる
株式投資のデメリット3つ
  1. 投資信託にくらべてリスクが大きい
  2. 企業分析や経済の勉強は大変
投資信託のメリット3つ
  1. 株式投資にくらべてリスクは小さい
  2. プロが管理してくれる=ほったらかしでOK
投資信託のデメリット3つ
  1. 株式投資にくらべてリターン(利益)が小さい
  2. ほったらかし=面白味がない

株式投資のメリット3つ

  1. リターン(利益)が大きくなる可能性あり
  2. 株主優待がある
  3. 応援したい企業の株だけを自由に購入できる

1.リターン(利益)が大きくなる可能性あり

急成長した企業の株を持っていれば、大きなリターン(利益)が得られます。

例:1株1,000円→1年後に1株当たり2,000円になった場合

年利:100%

評価額10,000円の株を10株持っていれば20,000円に
10,000円のリターン(利益)

※投資信託の年利は、平均で4~6%になることが多い。

2.株主優待がある

株主優待は、株式投資ならではのメリットです。配当金がでる投資信託はありますが、株主優待は株式投資でしか受け取れません。

3.応援したい企業の株だけを自由に購入できる

株式投資は、自分が購入したい企業だけを選んで株を購入できます。

投資信託では、個別に企業の株を購入できません。

株式投資のデメリット2つ

  1. 投資信託にくらべてリスクが大きい
  2. 企業分析や経済の勉強は大変

1.投資信託にくらべてリスクが大きい

経済状況や不況によって、投資(応援)していた企業の業績が悪化したり、最悪の場合は倒産したりすることもあります。

その際には、購入していた株の価値が大きく下がると思っておきましょう。

イメージ

1株あたり1,000円、10株購入

1株あたり300円になった場合

→評価額10,000円が3,000円に

7,000円の損失

今後、人気が出ると思っていたアイドルのグッズを購入したら、プライベートのスキャンダルが発覚して、人気がガタ落ちしたイメージです。

2.企業分析や経済の勉強は大変

自由に株を購入できる反面、自分でも企業分析や経済の勉強が必要です。

大きな損失をださないためにも、つねに世の中の状況を理解して、安定的な成長が見込めそうな企業の株を購入しましょう。

投資信託のメリット2つ

  1. 株式投資にくらべてリスクは小さい
  2. プロが管理してくれる=ほったらかしでOK

1.株式投資にくらべてリスクは小さい

株や不動産、債権などをまとめて購入するため、リスクが小さくなるのが、投資信託の最大のメリットといえるでしょう。

プロが業績の悪くなった企業の株を売却して、成長が見込めそうな企業の株に入れ替えてくれます。

2.プロが管理してくれる=ほったらかしでOK

プロが管理してくれるため、時間や知識がなくても資産運用が可能です。また、売買のタイミングをのがして”利益が得られない or 損失を出す”といったケースはほとんどありません。

そのため、仕事がいそがしくて管理するヒマがない方や、勉強する時間がない方には、オススメの投資方法といえるでしょう。

投資信託のデメリット2つ

  1. 株式投資にくらべてリターン(利益)が小さい
  2. ほったらかし=面白味がない

1.株式投資にくらべてリターン(利益)が小さい

メリットでお伝えしたように、個別で投資しないためリスクは小さくなります。いっぽうで、株式投資で個別に投資したときにくらべると、大きなリターン(利益)は出にくいといえるでしょう。

2.ほったらかし=面白味がない

よくもわるくも、ほったらかしにできるため、人によっては退屈に感じるかもしれません。

大きなリターンを狙いたい人や、ワクワク感を楽しみたい人は、投資信託とはべつに個別で株の購入も検討してみましょう。

ここまでのまとめ

株式投資投資信託
リターン(利益)
リスク(損失)
個別で購入できるできない
管理方法自分で管理プロに任せる
株主優待ありなし
手数料取引ごとに発生管理費など3種類

株式投資でも分散投資は可能だけど……

株式投資でも、たくさんの株を購入すればいいんじゃないの?そのほうが儲かりそうな気がするんだけど……

たしかに大きなリターン(利益)が得られるのは、リスクの大きい株式投資です。しかし、個別に株を購入して分散投資をした場合、つねに最新の情報を追いかけながら、取引をしなくてはいけません。

専業トレーダーを目指す人でもないかぎり、株式投資の分散投資はハードルが高いといえるでしょう。

【投資信託購入時のポイント】銀行に行かなくてOK

投資信託がいいのはわかった、銀行で手続してくるね!

と思った方は要注意。銀行の手続きには、思わぬ落とし穴があります。

投資信託を銀行で購入するときのデメリット

手数料が高くなりやすい

銀行は事業として利益を出すために、手数料が高くなっているケースもあるので注意しましょう。

利益が出ても、手数料が高ければ、手元に残るお金はすくなくなりますよね。

以下は、楽天証券と三井住友銀行が販売している、おなじタイプの投資信託となります。

eMAXISSlim 全世界株式
(オール・カントリー)

出典:楽天証券

三井住友・DCつみたてNISA
全海外株インデックスファンド

出典:楽天証券

すこしややこしいですが、どちらも楽天証券で購入できる”全世界型の投資信託”となります。

短期間や少額であれば、それほど気になりませんが、長期間かつ投資した金額が大きくなれば、手数料も大きくなります。

積み立てた評価額が10,000円が、10年後100,000円になった場合

信託報酬:0.1%の場合

1年目:100円
10年目:1000円

信託報酬:0.2%の場合

1年目:200円
10年目:2000円

購入する手間が変わらないことをかんがえると、銀行で投資信託を購入するメリットはすくないといえるでしょう。

投資信託を購入するならネット証券がオススメ

有名なネット証券会社の特徴を、それぞれ3つずつ紹介します。

楽天証券

  1. 楽天ポイントで気軽に投資ができる
  2. 楽天銀行から自動入出金が可能
  3. 月々100円から積立投資ができる

SBI証券

  1. 口座開設数NO.1(910万口座)
  2. 外国株のラインナップが豊富
  3. Tポイントで投資信託を購入できる

GMOクリック証券

  1. 取引手数料が安い
  2. 月々100円から積立投資ができる
  3. キャッシュバックサービスあり

証券口座の開設に必要なもの

投資信託を購入する前に、証券口座を開設する必要があります。

証券口座の開設に必要なもの

  • スマホ
  • 顔写真のある身分証明証(運転免許やマイナンバーカードなど)

楽天証券を例に、口座の開設手順をみてみましょう。

口座開設の手順(楽天証券の場合)

  1. ホームページから「口座開設」ボタンをクリック
  2. メールアドレスを登録
  3. 自動返信メールに記載されたURLから本人確認書類をアップロード(※)
  4. 口座開設完了の連絡が来たら楽天証券指定の口座に投資資金を入金する
  5. 取引パスワードや暗証番号などを登録して取引開始

※郵送による提出もできます。

口座開設完了までの時間は、本人確認書類の提出方法や種類によって異なります。

  • オンラインで提出:2日~2週間程度
  • 郵送で提出:1ヵ月~2ヵ月程度

証券口座が開設できたら有名銘柄からチェック

投資初心者がチェックすべき銘柄2つ

①全世界型インデックス・ファンド(通称:オルカン)

全世界の企業に分散投資

②全米株式インデックス・ファンド(通称:S&P500)

アメリカの主要産業500社に分散投資。S&P500とも呼ばれ、人気も高い投資信託

全世界型インデックス・ファンドといっても、60%ほどはアメリカの有名企業です。そのため、どちらを購入しても、AppleやGoogleのような有名企業の株主になれます。

参考資料:全世界型インデックス・ファンドの運用報告書(2023年2月)

引用:楽天証券

”33歳で手取り22万円の僕が1億円をためられた理由”の著者の例

33歳で手取り22万円の僕が1億円をためられた理由(Amazon)

著者の井上はじめさんは、全世界型インデックス・ファンドに10年ちかく投資をした結果、30歳までに2000万円以上の資産形成に成功しています。

未来はだれにも予想できないので、100%利益が出るとはいえません。しかし、投資初心者だったころの井上さんの事例をみるかぎり、個別で投資をするよりかははるかにリスクが低いといえるでしょう。

【注意点】長期投資を前提にすこしずつ積み立てる

株式投資と投資信託は積み立てていく

どちらの投資方法も、いちど買ったら終わりではなく、長期投資ですこしずつ積み立てていくのが前提です。

購入後、大きく値下がりするケースもありますが、グッとこらえて5年、10年と積み上げていく必要があります。

井上はじめさんの書籍でも、以下のような内容が書かれていました。

2013年までの6年間で800万円というお金を積立て、投資信託の資産評価額は2000万円を超えるくらいまで増えたので

引用:33歳で手取り22万円の僕が1億円をためられた理由

もちろん世界経済の状況に左右はされますが、それでも、6年間で2000万円以上の資産形成に成功していると考えると、投資初心者であっても再現性は高いといえるでしょう。

まとめ:投資初心者は投資信託からはじめよう

投資初心者の場合、投資信託による積立投資であれば、利益が出る(儲かる)確率は高いといえるでしょう。

株式投資投資信託
リターン(利益)
リスク(損失)
個別で購入できるできない
管理方法自分で管理プロに任せる
株主優待ありなし
手数料取引ごとに発生管理費など3種類

株式投資は投資信託にくらべると、リターン(利益)が大きくなる可能性もある反面自分で管理する必要があり、お金を失うリスク(損失)も大きくなります。

投資にまつわる格言や事例からも、投資初心者が大きなリスクをとる必要はありません。

投資信託だけでも、十分な利益は得られる可能性があります。

これから投資を始める場合は、投資信託からはじめて、自信がついたら株式投資にチャレンジしてみましょう。

目次